さみしさの研究
高速道路のトンネルの暗い闇の中をずっと一人で走っているように感じる。 「ヘッドライトの光は手前しか灯さない」 手応えのない不確かな旅を続けている。自分の進んでいる道が正しいのか正しくないのか、目的地に近づいているのかどうかも見積もれず、パニ…
ASKAが逮捕されたときは、ショックでした。熱烈なファンというほどではないですが、チャゲアスやASKAソロのCDアルバムも何点か持っていて、好きな歌手の一人でした。逮捕報道以降は、聞くことをためらいました。聞くことによって、いかなる理由でも正当化で…
主人公セサルは、イケメンでプレイボーイの金持ちの息子。親の遺産がたんまりあり、また女性にも不自由しないという羨ましすぎる境遇の若者。 冒頭、車を車庫から出して街中を走行する。ふと違和感を感じて、車を降りて周囲を見渡すと、街に誰もいない。主人…
さみしさにも色々と種類があるようだ大学時代の飲み会の中で、話をうまく盛り上げられずに感じる孤独感 飲み会前は盛り上がりたいと願うが、大抵そうはいかず、帰り道に一層さみしさを感じた そもそも、飲み会で急に深まるような関係って、なんだか一過性の…
年末に当事者研究を主宰し、自分のライフワーク的研究テーマである「さみしさ」について語った。その中で、さみしさに種類はないのかと尋ねられ、その場ではうまく答えられなかったが、考えるとても良い契機になった。さみしさというコトバで漠然としか捉え…
ヤマアラシのジレンマを感じ、人間関係の距離感・間合いを取るのが非常に難しい。遠すぎるとさみしいが、近づきすぎるとしんどくなる。また近づかれすぎると、これ以上は踏み込まないでと思う。 日常的な職場の人間関係くらいがちょうどいいのだが、連休は本…
原作はコミカルですが、映画はシリアスです。 主人公草薙素子は、脳以外はほとんど義体となったサイボーグ警察官(所属は公安9課)です。 映画では、原作にはなかった、草薙素子が休日にダイビングするシーンがあります。 同僚バトーに「サイボーグが非番に…
https://www.uta-net.com/song/255545/ "帰り道石を蹴りうなだれ泣くのやめるんだ""満たされない足りない欲しいものがいっぱい自分だけがちっちゃく見える人より劣っていたって負けていたって比べてどうするええい くそっ 何やってんだ もっと上だ" 仕事がで…
前回からだいぶ日が経ってしまいましたが、自分のライフワークとなるさみしさの研究をさせてもらいます。 仕事は相変わらず失敗も多く、前進している手応えが無くて困る。同期と比べても見劣りしているという劣等感にさいなまれる。不調に陥り、一時期は朝が…
最近、休日にさみしさをよく感じる。今年は新型コロナが流行しており、他者との接触が控えられているので、余計にそう感じる。以前は、友達にカラオケに誘われたりして、独り者でもそれなりにレクレーションがあり、さみしさを今ほどは感じなかった。 日曜日…
今回、大学時代のさみしさを思い返してみて、自分のさみしさのルーツが分かったような気がする。それはしんどい体験ではあったが、悪いことばかりではなく、不完全燃焼の中自分なりにもがき、何かを求めていた時期で、小説もよく読んでいた。その中で安部公…
私の生まれ育った家庭環境は常にストレスフルだった。平穏な時間だと思っても、家族の誰かによって乱されて台無しにされることが常だった。思春期は特につらかったけれど、勉強することは、私にとってストレス発散であり、心の平穏を保つためにはとても大き…
ふと漫画『プラネテス』を思い出しました。近未来のデブリ(宇宙ゴミ)回収業の乗組員たちの物語です。コミカルな話も織り交ざっている分余計に、シリアスな話が胸にささります。 主人公ハチマキ(星野八郎太)が、事故で宇宙空間を漂流した後、感覚剥奪室(…
NHKの「Zの選択」「#だれかとつながっていたいですか?」を見ました。 https://www.nhk.jp/p/ts/EKW783J6LK/episode/te/MRQXWYG318/ 番組説明より 「Z世代:いま現在25歳以下のニュージェネレーション。デジタルもSNSも使いこなし、新しい価値観を持つ…
さみしさを感じ考えるとき、ASKAの『草原にソファを置いて』という歌(アルバム『One』所収)を思い出しました。 CHAGE and ASKAの都会的でおしゃれなラブソングもいいですが、ASKAソロの場合は、こういった孤独な人間の歌があります。 「結局一番遠かったのは…
安部公房の小説『燃えつきた地図』を思い出しました。長い徒労の末、主人公の探偵は記憶を失ってしまいます。わずかな手がかりを頼りに電話をかけ、どうやら知り合いらしい女性が出てくれ、迎えに来てくれることになります。普通ならそれでよしとするところ…
再び安部公房の話をします。彼が師と仰いでいた石川淳に対して弔辞を述べています。("弔辞ー石川淳" 1988.1.22、安部公房全集028所収)。ちなみに、弔辞を書いた5年後の1993年に安部公房は他界しています。当時私は高校生で、まだ彼の作品を手にしてさえい…
前回私が主宰した当事者研究の中お話させていただきました「さみしさの研究」のその後の状況です。 仕事をしているときは紛れますが、帰宅後一人でいるとさみしさに襲われることがよくあります。コロナ禍の中、何もない休日や連休に特に感じます。誰とも話さ…