心の椅子

精神的支えのことを「心の椅子」と呼んでいます。思わぬ体調不良の予防に役立つと思い、このブログを立ち上げました。

仕事の危機と回復

4年目の精神科病院勤務の精神保健福祉士。専門学校では優等生で、模試や国試の成績も良かった。しかし入職すると、当然ながら教科書通りには行かなかった。対人緊張が強く、また初めてのことに適応するのが難しく、よく失敗した。
それでもただガムシャラにやってきた。しかし、いつまでたっても支援の型が身に付かず、ミスを連発していて、どうにしかしたいと思っていた。去年の当事者研究全国交流集会では、「支援の失敗が止まらない病ー失敗スパイラル現象の研究」の発表を行った。その際、研究成果として自分で編み出した対処方法をいくつか伝えたが、その一つとして自分だけの問題と思わないようにしたいと伝えた。(しかし、結局自分だけの問題として抱え込んでしまうことになる)
先輩はもちろん同期入職と比べても明らかに劣っているというコンプレックスは感じていた。具体的に何か言われたということはないが、取り残されてしまったと感じた。なんとか差を埋めないといけないと思い、余計に焦った。向上心はあるが、どう勉強したらいいのかが分からない。通信制社会福祉学部への入学も考えていた。
そんな折、去年冬頃から公私の悩みから調子を崩した。朝起きるのがとても憂鬱で、ギリギリまで布団にくるまる。出勤すると気分はある程度マシになりある程度仕事はできるが、帰宅後、夕食を済ませた直後にスナック一袋を平らげる。やる気が起きず酒を飲んで寝た。そのときは紛れるだけで、翌朝にはやはり憂鬱である。布団にくるまり、ギリギリまでベッドで粘る。休みの日に夕方まで寝ることもあった。そして、とうとう遅刻・欠勤が発生してしまった。

アルコールを飲むとその瞬間は紛れるが、朝の憂鬱さは繰り返すので、根本的な解決にはならなかった。寝逃げも同様だった。その場しのぎではない対策が必要になった。運動は苦手でやりたくなかったが、帰りに一駅手前で降りるようにして、今では習慣化している。当事者研究で、自分の苦境を話したときに、批判されずに受容してもらえたことがとてもうれしかった。遠ざかっていた将棋を再開して、没頭できた。上司と相談し、月曜日の午前は半休を取って、体をならすようにしている。
そうこうするうちに回復し、遅刻や欠勤はなく出勤できるようになった。アルコールは一月以上飲んでおらず、欲しいとも思わない。ただし、年度替わりで、いろいろと職場の環境変化もあり、また調子を崩さないかは気をつけたいと思っている。