心の椅子

精神的支えのことを「心の椅子」と呼んでいます。思わぬ体調不良の予防に役立つと思い、このブログを立ち上げました。

当事者研究のファシリテーターを目指して

当事者研究好きが高じて、いつしかファシリテーターを目指し、当事者研究を自分の支援スキルの中核としたいと思うようになりました。しかし、ハードルがありました。WRAPのような認定ファシリテーター制度がなく、講習もないのです。さて、私はどうやってファシリテーターになればいいのでしょうか?いや、そもそも今当事者研究ファシリテーターをしている方々は、いつどうやってファシリテーターになろうと思い、なれたのか?これは、一度アンケートをとりたいと思います。

結局私がしたのは、見様見真似で、ひとまず実践してみることでした。ファシリテーター役をしたいと言うと、案外させてもらえると思います。というか、断られた経験はありません。うまい人は、板書役とファシリテーター役の両方をされますが、最初はファシリテーター役に専念したほうがいいと思います。両方やろうとして、しんどかったときがあります。楽しさは大事ですが、グループが悪ノリしてしまうときがあり、それを軌道修正できないときがありました。そこは主宰者の方に軌道修正してもらいました。

ファシリテーターに必要なことは、割と常識的なことのように思います。人を傷つけるような発言はしない。審判しない。アドバイスや解決を図ることを目的とするようなソリューション・フォーカスの場ではない。知り合いの方は、「ケースそのものを解決しない」と言っています。その方はケースを眺める場でありたいと仰っていたと思います。

安心・安全ということに関して、話したこともあります。これは難しいテーマです。絶対の安全はないと思います。しかし、安全を脅かす発言が合った場合、強権的に排除するよりもまず、話し合いで解決したいと思います。そのしんどさ、不安定さに耐えられるかを試される場でもあるのかなと思います。

試行錯誤しながら、少しずつファシリテーターへの道が見えてきたように思っています。やればやるほど、当事者研究は、自分の中の大事なコミュニケーションツールであり思想であるなと感じます。