心の椅子

精神的支えのことを「心の椅子」と呼んでいます。思わぬ体調不良の予防に役立つと思い、このブログを立ち上げました。

ビッグヒストリー

昨日は、高校時代の友人・・・、というか、ご一家を訪問して、歓待してもらいました。

友人と飲む時、彼の父が書いた「宇宙138億年の物語」という8ページの文章を持ってきたのです。まだ幼い孫娘(友人にとっては、お姉さんの娘)が、将来13歳になったときに読んで欲しいという思いが込められています。

一読して、「これは!」と思いました。宇宙誕生から、どういう元素が誕生し、核融合反応を通して、さらに思い元素が作られてきたのかを「きちんと」書かれていたのです。「きちんと」というのは、単なる読み物に留まられず、化学反応式や数値、公式といったことも盛り込んでいることです。

読みやすさを求めるあまり、厳密性を損なう文章が少なくありませんが、彼の父が書いた文章はそういうことはなく、読みやすさと厳密性を両立し得たものでした。

その後、友人に「お父さんに合わせて欲しい」と伝えて、お付き合いが始まりました。行くたびに、「あなたは、変わっているね」と言われます(笑)

彼の父は、「内容自体は新しいものはない。教科書や予備校の先生が書いた本を編集し直して、まとめている」と仰ります。「文体が大事なのだ」とも。

昨日は、科学、歴史、地理、文学、評論・・・いろんな話題が出て、それらがぶつ切りでなく、有機的につながっていることが、とても好奇心を刺激してくれました。

彼の父の話は21話までできていて、出版することになりました。その際、「読み手になってくれてありがとう」とお礼を言われました。ありがたいことです。

以前、新聞記事で「ビッグヒストリー」という学問分野があるのを目にしたことがある。スケールの大きな歴史の捉え方といえばよいでしょうか?

彼の父の話もとてもスケールが大きく、彼の父の文章もまた「ビッグヒストリー」と言えると思うのです。